マラソン2

40代後半にさしかかるにつれ、健康に対する心配も大きくなってきました。お酒も以前のようには飲めなくなったり、目がかすみがちになったり、階段を上がると息が切れるようになったり、確実に以前の自分とは違ってきているのを感じます。特に周囲の同年配の人たちが自分の健康の為に、情熱的に運動をしている姿を見る度に「私は自分の健康のために何もしなくて大丈夫かな?」と更に心は焦ります。まるで高校時代に何もせずに一日をぼんやりと過ごしていると何か不安になったのと同じように。

 

何年か前のことですが、若いころは田舎で質素に暮らしていましたがソウルに上京し、寝る時間も惜しんで働きながら精一杯暮らしている知人がいました。生活に追われて40代までは自分を振り返る暇もありませんでした。50代を過ぎた頃から生活に余裕が出てきて、健康に気を付けるようになりました。まるでフィットネスクラブが自分の家であるかのように1日に6時間ずつに通い、情熱的に運動を始めました。ところが彼は急に天国に旅立ってしまいました。特別な病気もなかったのですが、心臓麻痺で倒れてしまったのです。

(韓国では健康の為にフィットネスクラブで運動する中年がとても多いのです)

 

子供の頃から運動好きで、もしくは選手として多くの時間を運動して過ごしてきた人達に会うことがあります。現役を引退してみると日常生活が忙しいこともあり、前の様に一日に沢山の運動も出来ないと言っていました。運動は前から沢山してきたから常識的に健康には自信があると思われるのですが。彼らはよく体のコンディションが良くないと訴えていました。

 

興味深い実験があります。毎日運動させた1004匹のネズミのグループと運動させなかった1004匹のネズミのグループの寿命を比較した結果、運動させたネズミのグループの平均10%位が長生きしました。ただ一番長生きだったネズミの年齢を調査してみると、両グループが同じでした。従って、若い時から運動を続けた場合は健康に良いのですが、年を取ってから急に運動をした場合、長生きするかどうかについては定かではありません。

運動をした場合発生する活性酸素の観点からみると、若い時から運動をして活性酸素に強くなるように備えることが重要なようです。年を取ってから激しい運動をすると、細胞の中の状態が良くないミトコンドリアによって、体の為にならない活性酸素ばかり作られるからだと「ミトコンドリアと生きる」の著作者、瀨名秀明さんと太田成男さんは本の中で言っています。

ミトコンドリアと生きる 

日常生活の中でも生産される活性酸素が、運動をした場合さらに多く生産されます。人体がカバー出来る能力を上回る活性酸素が作られると、人体に色々な問題を引き起こします。

運動選手たちの場合、普通の人よりも運動量が多いので活性酸素が多く生産されることによって健康や寿命が短くなるのではないかと思われますが、実際はそうでもありません。

マラソン選手のDNAを調査したところ10名のうち5名が活性酸素があまり生産されない体質であることがわかりました。つまり活性酸素がつくられるのを除外し、酸素をエネルギーに変える効率的な能力が他の人よりも優っているのです。(「ミトコンドリアと生きる」瀨名秀明、太田成男

 縄跳び

健康の為には運動が必要ですが、適度な運動が必要なのです。

運動が好きでもないか、ほとんど運動をしてこなかった人が急に激しい運動を長時間した場合、かえって害になるのです。